トランプさんもアメリカの大統領になったことだし、ちょっと政治について話してみたいと思う。
(全く詳しくないけど)
銀河英雄伝説という傑作な小説がある。
2つの正義が共にそれぞれが思い描く世界のために自ら望んで戦争に突入していく。
ある傑出した天才が思い描く未来は、たしかに今より素晴らしいのかもしれない。
ただ、それによって踏みにじられるものは確かにあるわけで、人類全体の幸福は本当に個々の不幸せの総和を超えることが出来るのだろうか。
それぞれが自らが信じる正義の為に戦うの話は、古くはガンダム※から、最近ではキングタムまで本当に数多く描かれている。
※あんまり古くを知らなくて申し訳ない
ちなみに現在ではみんな大好き封神演義の作者藤崎竜先生が漫画化しております。
銀河英雄伝説 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 田中芳樹,藤崎竜
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さて、「戦略」と「戦術」の違いについて語られることはよくある。
元々は軍事的な用語だったと思うんだけど、たしかドラッガーさんがビジネスにも落とし込んでから昨今(とはいえ半世紀くらい経ったけど)かなり話題に登るようになってきた。
ものすごくざくっと「戦略」と「戦術」の関係を説明すると、
「戦略」とは、どこに行くのか?
「戦術」とは、どうやって行くのか?
に対する答えのことである。
そして当然だけど、「戦術」は「戦略」に従属する。
いかに「戦術」として優れていても、それが「戦略」の中で意味を成さないのであれば、それは価値がない。
軍事的には、優れた指揮官がいたとしても局所的に敗走させることが意味を持つことがあるし、ビジネス的には、すげー頑張って営業成績を上げるよりも、他部署の人と仲良くすることが価値があることもある。
※ちょっとずれるけどこの辺の本がおもしろい
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
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ま、ここまでは「そりゃそうかなー」って話。
そんな中、銀河英雄伝説の主人公の1人ヤン・ウェンリーは、
戦術は戦略に従属し、
戦略は政治に、政治は経済に従属する
と言っちゃう。
前半部分はまあわかる。
問題は後半である。
まず1つ目、
戦略は政治に従属する
これはどういう意味なんだろうか。
僕なりに今解釈しているのは、
「政治」は、なぜ行くのか?
に対する答えだと思っている。
軍事的には、なぜその相手と戦うのか?
だし、ビジネス的には、何を目的として活動するのか?
である。
つまり「政治」とは目的を定めることである。
だからこの「目的」が納得いかないこともある。
民主主義が適用されているところだと、一応民意の総和で決めた「目的」になるのかもしれないけど、それでも少なくても半分以下の人は納得してないんだろうね、構造上。
そして2つ目の
政治は経済に従属する
これは、資本主義における価値そのものである、資本、つまりお金に政治が従属することをいう。
これらをまとめると
「戦術」は、方法
「戦略」は、方向
「政治」は、目的
「経済」は、お金
つまり、人は、お金のために、目的決めて、その方向に進む、行き方を考えている。
ちょっと単純化し過ぎかもしれないけど、現状だとこんな風に分析できる。
ヤン・ウェンリーは、だからどうとかは言っていないし、資本主義が前提になっているように感じるけど、作者の田中芳樹先生は、アメリカ社会を題材に銀河帝国を書いたのかなーとか想像できる。ま、僕が生まれる前なんですが(1982年〜)。
このあたり、資本主義が前提とならない社会なら、最上段が「経済」にならんのかも。
メタップスの代表の佐藤さんが2014年にそのあたり書いてて、おもしろい。
ポスト資本主義社会を考えてみた:『価値主義』と『情報経済』 | メタップス社長のブログ
ま、結局何がいいたいかというと、この投稿から何も得ることはなかったとしても、銀河英雄伝説がおもしろいことは間違いないので、ガンダムとかキングダムとか好きな人は是非とも読んでみてください。
そんな感じでおあとがよろしいようで。
<目次>
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