新人弁護士の給与は大体30万円/月 @東京
就職倍率は、およそ100倍 @東京
(超大手の例外は除く)
いやいや、、、仮にも日本で一番難しいと言われる試験を受かった人らだよ?
もうちょっとなんかあるでしょ?
と、昔は思っていたけど、今ちょっと弁護士業界という単位で眺めてみると、まぁこうなるよなーと思っている。
まず、弁護士事務所の売上なんだけど、仮に弁護士が法律相談で稼いでいるとしよう。
時間1時間に対して、報酬は1万円。
うん、高い!
依頼者側としては、こんな短い時間、話を聞いてもらっただけでこの金額を払うなんて、、、弁護士というやつはなんて儲かる仕事なんだ!と思うと思う。
けど、今これ冷静に計算すると(単純化しますが)、
1日5件相談がくるとして、売上5万円
→それが月に20日で、売上100万円
→12ヶ月で、売上1200万円
ここから、
事務所費用 ▲200万円
弁護士会費 ▲60万円 ※余談だがこれ高くね?
スタッフ給与(1人) ▲300万円
etc..
で、まあざっと懐に500万円くらいかな?
ぶっちゃけ、微妙じゃね?
たしかに、自宅を事務所にしたり、スタッフを雇わなかったりすればもっと手元に残るかもだけど、実際には年間新規で1200人も営業なく相談に来るわけないし、さらに、1時間1万円で相談に乗って欲しいなんてよほどの能力がないと難しいから、まーこれでも甘めに売上想定している。
(売上1200万円を超えている個人弁護士が果たしてどれだけいるのだろうか・・・?)
ちょっとしたサラリーマンの方がよっぽど稼いでる(し、会社負担の福利厚生がもう本当にうらやまですよ)。
法人で言うと超絶零細企業。
で、だ。
そんな零細企業である弁護士事務所に、新人弁護士を雇う。
これは、ほんとリスクしかない。
仮に月30万円だとしても、年で▲360万円
これが利益からひかれると手元に残るのは140万円・・・・。
ガクブルガクブル
月12万円程度で生活だと・・・。
無理でしょ。都会だと。大人だし。家族あったら特に。
「あ、おまえ売上が増えること忘れてるだろー、このーおっちょこちょいめ♡」
いや、あれなんよ。
新人弁護士 ≒ 新卒
と思って?
新卒売上に貢献せんでしょ?
「いやいや、弁護士になれるくらいなんだから即戦力でしょ?」
・・・違うんよ。
普通にはじめて社会に出たにすぎない男の子女の子なのよ。
(一部例外は存在します。すごいです彼ら彼女らは。)
ちゃんとした売上を出せるようになるのは少なくても1年はかかると思う。
リスクだろー?
そりゃ採用絞りたくなるし、給与も安くしておきたくなるわ。
しかも、後進育成は義務だというノブリス・オブリージュを持って、手塩にかけて育てた新人弁護士、育ったらどうすると思う?
そう独立するのよ。今抱えているお客さんを持って。
そして彼らは言うのですよ、
「弁護士になったからには自分でやりますよ。先生だってそうでしょ?」
・・・なんもいえねーw
こんな業界の構造上、新人弁護士の就職難・低給料はある意味では当然。
「就職きびしー」とか、「給与安いー」とか言ってもいいけど、こういう構造にあることを理解して、売上に貢献できること示したりした方が生産的かなーと思います。
そんな感じで、おあとがよろしいようで。
※単純化しすぎているので、他にも稼ぎ方あったら教えてくださいw